ゼチーア®️には75歳以上の高齢患者における心血管イベント一次予防効果がありますか?(PROBE; EWTOPIA 75; Circulation 2019)

Ezetimibe Lipid-Lowering Trial on Prevention of Atherosclerotic Cardiovascular Disease in 75 or Older (EWTOPIA 75): A Randomized Controlled Trial

Ouchi Y et al.

Originally publishedhttps://doi.org/10.1161/CIRCULATIONAHA.118.039415Circulation. ;0:null

Clinical Trial Registration: URL: https://www.umin.ac.jp Unique identifier: UMIN000001988.

PMID: 未

【背景】

75歳以上の高齢者におけるLDL-C低下療法による冠動脈疾患(CAD)イベントの一次予防に関するエビデンスは不十分である。

本試験では、エゼチミブによるLDL-C低下療法が高齢患者の心血管イベントの一次予防に役立つかどうかを検討した。

“ゼチーア®️には75歳以上の高齢患者における心血管イベント一次予防効果がありますか?(PROBE; EWTOPIA 75; Circulation 2019)” の続きを読む

関節リウマチ患者におけるリピトール®️使用は心血管イベント初発を予防できますか?(RCT; Arthritis Rheumatol. 2019)

A Multicenter, Randomized, Placebo-Controlled Trial of Atorvastatin for the Primary Prevention of Cardiovascular Events in Patients With Rheumatoid Arthritis.

Kitas GD et al.

Arthritis Rheumatol. 2019 Apr 15.

doi: 10.1002/art.40892. [Epub ahead of print]

PMID: 30983166

【目的】

関節リウマチ(Rheumatoid arthritis, RA)は心血管イベント(cardiovascular event, CVE)リスクの増加と関連している。

しかしRAにおけるスタチンの影響は確立されていない。本研究ではアトルバスタチンがRA患者におけるCVEの一次予防においてプラセボより優れているかどうかを評価した。

“関節リウマチ患者におけるリピトール®️使用は心血管イベント初発を予防できますか?(RCT; Arthritis Rheumatol. 2019)” の続きを読む

スタチン使用と高コレステロール値および開放隅角緑内障リスク(コホート研究のプール解析; JAMA Ophthalmol. 2019)

Association of Statin Use and High Serum Cholesterol Levels With Risk of Primary Open-AngleGlaucoma.

Kang JH et al.

JAMA Ophthalmol. 2019 May 2.

doi: 10.1001/jamaophthalmol.2019.0900. [Epub ahead of print]

PMID: 31046067

【研究の重要性】


スタチン(ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA阻害剤)の使用は、原発性開放隅角緑内障(POAG)のリスクの低下と関連している。しかし、これまで報告された結果は矛盾しており、そして高コレステロールレベルとPOAGとの間の関連についてはほとんど知られていない。

【目的】

コレステロール値の上昇とスタチン使用およびPOAGの関連性を評価すること。

“スタチン使用と高コレステロール値および開放隅角緑内障リスク(コホート研究のプール解析; JAMA Ophthalmol. 2019)” の続きを読む

【CQもろたで】スタチン系薬剤は朝と夜どちらに飲んだ方が良いですか?(SR&MA; J Clin Lipidol. 2017)

Effects of morning vs evening statin administration on lipid profile: A systematic review and meta-analysis.

Review article

Awad K, et al.
J Clin Lipidol. 2017 Jul – Aug.PMID: 28826569

【背景】

スタチン投与に最適な時刻についての証拠は欠けている。

【試験の目的】

本研究の目的は脂質プロファイルに対する朝 vs. 夕方 スタチン投与の効果に関する証拠を検証することである。

“【CQもろたで】スタチン系薬剤は朝と夜どちらに飲んだ方が良いですか?(SR&MA; J Clin Lipidol. 2017)” の続きを読む

【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】安定冠動脈疾患におけるリバロ®️使用は高用量の方が良いですか?(REAL-CAD trial; Circulation. 2018)

High-Dose Versus Low-Dose Pitavastatin in Japanese Patients With Stable Coronary Artery Disease (REAL-CAD): A Randomized Superiority Trial.

Taguchi I et al.

Circulation. 2018 May 8;137(19):1997-2009. doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.117.032615.

PMID: 29735587

CLINICAL TRIAL REGISTRATION: NCT01042730.

Disclosure開示

本文2,006ページに記載

Funding資金提供

保健研究財団の生活習慣病総合臨床支援プロジェクトが本研究に資金を提供した。 治験薬を製造している会社(Kowa Pharmaceutical Co Ltd)は、公衆衛生研究財団のプロジェクトに対して財政的支援を提供する団体の1つであったが、設計、分析、データ解釈、または製造準備に関与していなかった。


研究の背景

現行の診療ガイドラインでは、過去に実施されたいくつかの臨床試験(高用量 vs. 低用量スタチン)に基づき、心血管疾患を有す患者を対象に高強度スタチンによる治療を呼びかけている。しかし、アジア人集団を対象としたスタチン用量に対する明確なエビデンスは確立されていない。そこで安定冠動脈疾患患者におけるリバロ®️(ピタパスタチン)4 mg/日と1 mg/日の心血管イベント抑制効果について検証した(優越性試験)。

“【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】安定冠動脈疾患におけるリバロ®️使用は高用量の方が良いですか?(REAL-CAD trial; Circulation. 2018)” の続きを読む

【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】ベースラインLDL-CレベルとLDL-C低下後の総死亡および心血管死亡との関連:系統的レビューおよびメタ分析(JAMA 2018)

Association Between Baseline LDL-C Level and Total and Cardiovascular Mortality After LDL-CLowering: A Systematic Review and Meta-analysis.

JAMA. 2018 Apr 17;319(15):1566-1579.

Navarese EP et al.

PMID: 29677301

研究の重要性

特定の致命的および非致死的なエンドポイントへの影響は、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)低下薬を用いた臨床試験では変化するようである。

研究の目的

ベースライン時のLDL-Cレベルが、総死亡および心血管死亡リスク低下と関連しているかどうかを評価する。

“【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】ベースラインLDL-CレベルとLDL-C低下後の総死亡および心血管死亡との関連:系統的レビューおよびメタ分析(JAMA 2018)” の続きを読む

【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】プラバスタチンは脂質異常症の日本人患者における冠動脈疾患初発を予防できますか?(MEGA study; Lancet 2006)

Primary prevention of cardiovascular disease with pravastatin in Japan (MEGA study): a prospective randomised controlled trial.

Nakamura H et al.

Lancet. 2006; 368: 1155-63.

PMID: 17011942

私的背景

ひょんな事から再度、本文献を読む必要が出てきた。

日本人を対象としたプラバスタチンの効果を検証した貴重な試験である。さらに群間差を検出しづらい1次予防。アウトカムにはハードなものも含まれている。PROBE法とエンドポイントの組み合わせについて知るには非常に良い試験である。試験結果は如何なものか、再度、批判的吟味していきたい。

“【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】プラバスタチンは脂質異常症の日本人患者における冠動脈疾患初発を予防できますか?(MEGA study; Lancet 2006)” の続きを読む

【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】高コレステロール血症および糖尿病性網膜症を有すハイリスク日本人ではコレステロールを下げた方が良いですか?(EMPATHY trial; Diabetes Care 2018)

Intensive Treat-to-Target Statin Therapy in High-Risk Japanese Patients With Hypercholesterolemia and Diabetic Retinopathy: Report of a Randomized Study

Itoh et al. (EMPATHY Investigators)

Diabetes Care 2018 Apr; dc172224.

PMID: 29626074

目的

糖尿病は心臓血管(CV)イベントの高リスクと関連している。特に脂質異常症および糖尿病性合併症を有する患者において顕著である。高コレステロール血症および糖尿病性網膜症を有し、かつ冠状動脈疾患の既往のない患者で、脂質低下療法における厳格治療と従来治療の比較(treat-to-target strategy)、および CVイベント発生率を検討した。

“【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】高コレステロール血症および糖尿病性網膜症を有すハイリスク日本人ではコレステロールを下げた方が良いですか?(EMPATHY trial; Diabetes Care 2018)” の続きを読む

【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】コレステロールの低下は臨床的利益をもたらす?(Clin Ther. 2007)

Cholesterol reduction yields clinical benefits: meta-analysis including recent trials.

Gould AL et al.

Clin Ther. 2007 May;29(5):778-794.

PMID: 17697899

利益相反

著者全員が Merkの社員

資金提供

Merck/Schering Plough

私的背景

前回に引き続き、コレステロール低下により恩恵を受けるのは誰か、探っていきます。前回の記事はこちら↓

【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】SEAS trial(N Engl J Med. 2008)

今回の文献は少し古いのですが、解析すうが多いため読んでみました。

“【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】コレステロールの低下は臨床的利益をもたらす?(Clin Ther. 2007)” の続きを読む

【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】SEAS trial(N Engl J Med. 2008)

コレステロールを下げた方が良いのはダレか?シリーズ:SEAS trial

私的背景

リピトール®(アトルバスタチン)とゼチーア®(エゼチミブ)の合剤、アトーゼット®配合錠が 2018 5月に発売予定との情報を得た。

エゼチミブの効果として記憶に新しいのは IMPROVE-IT試験。エゼチミブ追加により心血管イベントを絶対差で 2.0%低下させる結果であった。

一方、コレステロール値の過度な低下は死亡リスクを増加させる可能性が示唆されている。しかし、その報告の大部分は観察研究であり、もともと死亡リスクの高い患者でコレステロール値が低くなっていた可能性も考えられる。

そこで今回、コレステロールを下げた方が良いのはダレか?シリーズを立ち上げた。手始めに過去に読んだ論文を再度吟味して行くこととした。

“【コレステロールを下げた方が良いのはダレか?】SEAS trial(N Engl J Med. 2008)” の続きを読む