アンカロン®️はプラセボと比べてどのくらい有害事象リスクがありますか?(SR&MA; Am J Cardiol. 2019)

Meta-Analysis Comparing the Relative Risk of Adverse Events for Amiodarone Versus Placebo.

Am J Cardiol. 2019 Sep 26. pii: S0002-9149(19)31046-X.

doi: 10.1016/j.amjcard.2019.09.008. [Epub ahead of print]

Ruzieh M et al.

PMID: 31653351

【背景および方法】

アミオダロンは、その使用を制限する可能性のある有害事象に関連している。プラセボと比較したアミオダロンの有害事象の相対リスクを評価するために、プラセボ対照試験のメタ分析を実施した。

【結果】

・合計43件のランダム化試験、合計11,395人の患者が含まれた(アミオダロン群5,792人およびプラセボ群5,603人へランダム割付された)。

・10,000人年あたりの有害事象の発生率は、

 肺:129 vs. 74; 相対リスク(RR)= 1.77、p = 0.002

 甲状腺:201 vs 42; RR = 4.44、p < 0.001

 肝臓:54 vs 25; RR = 2.27、p = 0.01

 心臓:771 vs 450; RR = 1.94、p <0.001

 神経:140 vs 76; RR = 1.93、p <0.001

 皮膚:81 vs 23; RR = 1.99、p = 0.04

・一方、低用量アミオダロンは、肺の有害事象における統計的に有意な増加と関連していなかったが、それでも甲状腺および肝臓の有害事象と関連していた。

【結論】

アミオダロンに関連する有害事象を経験する可能性は、プラセボよりも高かった。しかし、有害事象の全体的な発生率は低く、重篤な有害事象は稀だった。


【コメント】

アブストのみ。

アンカロン®️使用による甲状腺および肝臓関連の有害事象リスクが高そう。数字として把握するには良い論文であると思います。ただ全体的な発生率は低いとする根拠が知りたいところ。ボーダーはどこなのだろうか。

血圧はしっかり下げた方が良いですか?(Journal of Hypertension 2018; SPRINT trial 二次解析)

Impact of cumulative SBP and serious adverse events on efficacy of intensive blood pressure treatment

a randomized clinical trial

Rueda-Ochoa, Oscar L. set al.

Journal of Hypertension: November 15, 2018 – Volume Publish Ahead of Print – Issue – p 
doi: 10.1097/HJH.0000000000002001

背景

集中的な血圧降下が年々注目されている。加えて、ベースライン血圧の上昇、累積SBP、visit-to-visit variability(来院毎の血圧変動制を標準偏差で捉えたもの)、および治療誘発性重篤有害事象(SAE)は、経時的な治療有効性に影響を与える可能性がある。本試験の目的は、収縮期血圧介入試験(SPRINT)集団における集中型高血圧治療に対する累積SBPおよびSAEの影響を評価することであった。

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抗菌薬は急性呼吸器感染症の重症化を防げますか?(Ann Fam Med. 2013)

Risks and benefits associated with antibiotic use for acute respiratory infections: a cohort study.

Meropol SB, et al.
Ann Fam Med. 2013 Mar-Apr.

PMID: 23508604

目的

急性非特異的呼吸器感染症(ARI)のために抗生物質が頻繁に処方される。これは深刻ではあるが稀な細菌性疾患への進行リスクを避けることが望ましいと考えられるためである。しかし、関連する有害な薬物事象の低リスクであっても、そのような事象が人口レベルで多く発生する可能性がある。本研究の目的は、抗生物質を処方された患者と抗生物質を受けていない患者とを比較し、ARI患者集団における抗生物質使用のリスクおよび利益を評価することであった。

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Proton Pump Inhibitor(PPI)長期使用による生殖機能への影響はありますか?(Fetil Steril 2016;charge)

Are proton-pump inhibitors harmful for the semen quality of men in couples who are planning pregnancy?

Huijgen NA et al.

Fertil Steril. 2016 Dec;106(7):1666-1672.e2.

PMID: 27743698

背景

今日までに Proton Pump inhibitor(PPI)長期使用による “認知症”、”低 Mg血症”、”骨粗鬆症・骨折”、”ビタミン B12の欠乏”、”鉄の欠乏”、”間質性腎炎”、”市中肺炎”、”感染性腸炎” 等のリスク増加が報告されている。しかし生殖機能への影響は不明である。そこで、妊娠を計画しているカップルのうち proton pump inhibitor長期服用中の若い男性における精液パラメータへの影響を後向きに検討した。

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【フォーミュラリー実践のために】ACE阻害薬による咳嗽と血管浮腫はどのくらいですか?(Ann Intern Med. 1992)

Cough and angioneurotic edema associated with angiotensin-converting enzyme inhibitor therapy. A review of the literature and pathophysiology.

Israili ZH et al.

Ann Intern Med. 1992 Aug 1;117(3):234-42.

PMID: 1616218

私的背景

古くから使用されているアンギオテンシン変換酵素阻害薬(angiotensin-converting enzyme inhibitor:ACE-I)、そして比較的新しいアンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬(angiotensin Ⅱ receptor blocker:ARB)。ここの違いについて改めて検証していく。まずは ACE-I使用で懸念される咳嗽と血管浮腫について調べてみた。

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