コレステロールあるいは卵の摂取は心血管疾患や死亡リスクを増加させますか?(前向きコホート研究6つのメタ解析; JAMA 2019)

Associations of Dietary Cholesterol or Egg Consumption With Incident Cardiovascular Disease and Mortality.

Zhong VW, et al.

JAMA. 2019 Mar 19;321(11):1081-1095. doi: 10.1001/jama.2019.1572.

PMID: 30874756

【試験の重要性】

コレステロールは人間の食事によくみられる栄養素であり、卵は食事性コレステロールの主な供給源である。食事性コレステロールまたは卵の消費が心血管疾患(CVD)および死亡率に関連しているかどうかは、議論が分かれている。

【試験の目的】

食事性コレステロールまたは卵の消費と、CVDの発生率および全死因死亡率との関連性を明らかにする。

【試験デザイン、設定、および参加者】

1985年3月25日から2016年8月31日の間に収集されたデータを使用して、米国の前向きコホート6件から個々の参加者データをプールした。

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なぜ眼圧を下げた方が良いのか?(RCT; Arch Ophthalmol. 2002)

The Ocular Hypertension Treatment Study: a randomized trial determines that topical ocular hypotensive medication delays or prevents the onset of primary open-angle glaucoma.

Randomized controlled trial

Kass MA, et al.
Arch Ophthalmol. 2002.
PMID: 12049574

【背景】

原発性の開放隅角緑内障(POAG)は、米国および世界中における失明の主な原因の1つである。

米国内では300万人から600万人が眼内圧(IOP)の上昇、または高眼圧症のためにPOAGを発症するリスクが高くなっている。

眼内圧が上昇した患者においてPOAGの発症を遅らせるまたは予防する上での治療の有効性についてコンセンサスは得られていない。

そこで今回ランダム化臨床試験、高眼圧症治療試験をデザインした。

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メトグルコ®️またはライフスタイル介入は2型糖尿病発症を予防できますか?(RCT; DPP試験; NEJM 2002)

Reduction in the incidence of type 2 diabetes with lifestyle intervention or metformin.

Randomized controlled trial

Knowler WC, et al.
N Engl J Med. 2002.
PMID: 11832527

【背景】

2型糖尿病は、米国の成人の約8%が罹患している。いくつかの危険因子(空腹時および経口ブドウ糖負荷後の血漿中グルコース濃度の上昇、過体重、座りがちな生活習慣)は潜在的に可逆的である。

本研究では、生活習慣介入プログラムまたはメトホルミンの投与でこれらの要因を修正すると、糖尿病の発症を予防または遅らせると仮定し、実施した。

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末梢動脈疾患患者における血圧は下げ過ぎない方が良い?(オーストラリアの前向きコホート研究: JAHA 2019)

Cohort Study Examining the Association Between Blood Pressure and Cardiovascular Events in Patients With Peripheral Artery Disease

Manapurathe TD et al.

Originally publishedhttps://doi.org/10.1161/JAHA.118.010748

Journal of the American Heart Association. 2019;8

【背景】

高血圧は末梢動脈疾患患者における心血管イベントの重要な危険因子である。ただし、これらの患者において最適な血圧目標はあまり定義されていない。

本研究では、末梢動脈疾患を有する前向きに募集された患者コホートにおける収縮期血圧(SBP)と心血管イベントとの関連を調べた。

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ロタウイルスワクチンは小児1型糖尿病の発症を抑制するかもしれない?(人口データベース コホート研究: JAMA Pediatr. 2019)

Association of Rotavirus Vaccination With the Incidence of Type 1 Diabetes in Children

Perrett PK et al.

JAMA Pediatr. 2019;173(3):280-282.

doi:10.1001/jamapediatrics.2018.4578

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2728577?guestAccessKey=f3b3a5c3-782f-423d-ae6f-54052e2def0f&utm_source=silverchair&utm_medium=email&utm_campaign=article_alert-jama&utm_content=olf&utm_term=031319

PMID: 30667473

試験背景と目的

ロタウイルス(RV)感染は、小児における1型糖尿病(T1D)発症と関連していることが報告されている。

ロタウイルス感染はマウス膵臓のアポトーシスを引き起こし、RVペプチドは膵臓β細胞自己抗原のT細胞エピトープと分子模倣を示すことも報告されている(in vitro)。

RVの自然感染がT1Dの原因因子である場合、RVワクチン接種は経時的に疾患の発生率を低下させると仮定した。 したがって、本研究では公的に入手可能なデータを使用して、経口RVワクチンが2007年にオーストラリアの国民予防接種プログラムに導入される前後のオーストラリアの子供たちにおけるT1Dの発生率を調べた。

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虚血性脳卒中あるいは一過性脳虚血発作に対するバイアスピリン®️とプラビックス®️の併用期間はどのくらいが最適ですか?(SR&MA: Stroke 2019)

Optimal Duration of Aspirin Plus Clopidogrel After Ischemic Stroke or Transient Ischemic Attack

A Systematic Review and Meta-Analysis
Rahman H et al.
Stroke 2019
Originally published

【試験背景と目的】
急性虚血性脳卒中または一過性虚血発作(TIA)を呈する患者におけるアスピリン単独療法と比較し、アスピリンとクロピドグレル併用療法の役割は依然として不明である。アスピリン単独療法と比較したアスピリン+クロピドグレル併用療法の有効性および安全性の最適期間を決定するために本研究を実施した。

【方法】
急性虚血性脳卒中またはTIAの患者を対象に、アスピリン+クロピドグレルとアスピリン単剤療法とを比較した。

MEDLINE、EMBASE、およびCochrane Central of Controlled Trials(CENTRAL)を用いて10件のランダム化比較試験(15,434人)を選択した。

主要な有効性のアウトカムは再発性虚血性脳卒中であり、主な安全性の結果は大出血でした。副次的アウトカムは、主要な有害心血管イベント(脳卒中、心筋梗塞、心血管死亡の複合)および全死亡だった。

短期(≦1ヶ月)、中期(≦3ヶ月)、および長期(> 3ヶ月)のアスピリン+クロピドグレル併用療法に基づいて分析を層別化した。治療による影響は95%信頼区間(CI)で相対リスク(Relative Risk, RR)として推定された。

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閉経後骨粗鬆症の女性における新薬イベニティ®️の効果はどのくらいですか?②(FRAME study, NEJM 2016)

Romosozumab Treatment in Postmenopausal Women with Osteoporosis.

Randomized controlled trial

Cosman F, et al.
N Engl J Med. 2016.
PMID: 27641143

背景

スクレロスチンに結合するモノクローナル抗体であるロモソズマブは骨形成を増加させ、骨吸収を減少させる。

方法

股関節または大腿骨頸部全体でTスコアが -2.5〜-3.5の7,180人の閉経後女性を登録した。

患者はランダムにロモソズマブの皮下注射210 mgまたはプラセボの投与を12ヶ月間毎月受けるように割り当てられた。

その後、各群6ヶ月毎にデノスマブ60mg皮下投与を12ヶ月間受けた。

副次評価項目は、12ヵ月および24ヵ月における新たな椎骨骨折の累積発生率であった。副次的評価項目には、臨床的(非脊椎骨と症候性脊椎の複合)および非脊椎骨折が含まれた。

結果

試験開始後12ヶ月の時点において、プラセボ群では3,322人中59人(1.8%)に新たな脊椎骨折が発生した。一方、ロモソズマブ群では3321人中16人(0.5%)に発生した(ロモソズマブによりリスクは73%低下した。P <0.001)。

臨床的骨折については、プラセボ群で3,591人中90人(2.5%)、ロモソズマブ群で3,589人中58人(1.6%)に発生していた(ロモソズマブにより36%リスク低下; P =0.008)。

非脊椎骨折は、ロモゾズマブ群で3,589人中56人(1.6%)およびプラセボ群で3,591人中75人(2.1%)に発生していた(P =0.10)。

24ヵ月時点で、各群がデノスマブに移行した後、ロモソズマブ→デノスマブ群の方がプラセボ→デノスマブ群よりも椎骨骨折の発生率が有意に低かった(ロモソズマブ群 0.6%[21人 /3,215人] vs 2.5%[84人 /3,327人], ソlロモソズマブ使用により75%リスクが低下; P <0.001)。

骨粗鬆症、心血管イベント、変形性関節症、および癌などの有害事象は、グループ間でバランスが取れていた(差は認められなかった)。

ロモソズマブ群では非定型大腿骨骨折1例と顎骨壊死2例が観察された。

結論

閉経後の骨粗鬆症女性では、ロモソズマブは12ヵ月時点でプラセボより、そしてデノスマブへ移行した後24ヵ月時点で椎骨骨折リスクが低かった。

ロモソズマブで見られた臨床的骨折リスク低下は1年後に明らかになった。


コメント

アブストのみ。ARCH試験よりも前に発表されたFRAME試験。こちらの試験ではARCH試験で懸念材料となった心血管イベント増加リスクは認められなかったようです。

ビスホスホネートへの切り替えに問題があるのか、はたまた誤差か、続報を待ちたいです。

スタチン治療中のアテローム性心血管疾患患者におけるLDLコレステロールと心血管イベントおよび死亡との関連性(; Am J Cardiol 2019)

Relation of Cardiovascular Events and Deaths to Low-Density Lipoprotein Cholesterol Level Among Statin-Treated Patients with Atherosclerotic Cardiovascular Disease

Chamberlain MA et al.

Am J Cardiol 2019

Published Online: March 08, 2019

フランスの中年層における超加工食品摂取と死亡リスクの関係はどのくらいですか?(JAMA Intern Med. 2019.)

Association Between Ultraprocessed Food Consumption and Risk of Mortality Among Middle-aged Adults in France.

Schnabel L, et al.
JAMA Intern Med. 2019.

PMID: 30742202

試験の重要性

超加工食品の摂取量が多いほど、非感染性疾患の発生率が高いことを示す証拠が増えている。しかし今日まで、超加工食品の消費と死亡リスクとの関連を報告した研究は限定的である。

試験の目的

超加工食品の消費と全死因死亡リスクとの関連性を評価すること。

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CKD合併の2型糖尿病におけるSGLT2阻害薬の効果はどのくらいですか?(SR&MA: Diabetes Obes Metab. 2019.)

Effect of SGLT2 inhibitors on cardiovascular, renal and safety outcomes in patients with type 2 diabetes mellitus and chronic kidney disease: A systematic review and meta-analysis.

Toyama T, et al.
Diabetes Obes Metab. 2019.
PMID: 30697905

目的

2型糖尿病(T2DM)および慢性腎臓病(CKD)患者におけるナトリウムグルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤の使用は、主に血糖降下作用(薬剤の有効性)が腎機能に依存するために制限されてきた。

T2DMおよびCKD患者(推定糸球体濾過量(eGFR)<60 mL / min / 1.73 m2と定義)におけるSGLT2阻害剤の有効性および安全性を評価するために系統的レビューおよびメタアナリシスを行った。

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