ICU患者における厳格な血糖コントロールの効果はどのくらいですか?(RCT; NICE-SUGAR study; NEJM 2009)

ntensive versus conventional glucose control in critically ill patients.

Randomized controlled trial

NICE-SUGAR Study Investigators,
N Engl J Med. 2009.
PMID: 19318384

【背景】

重症患者の血糖値の最適な目標範囲は不明のままである。

【方法】

集中治療室(ICU)に入院してから24時間以内、かつ3日以上連続してICUでの治療が必要になると予想された成人患者を対象とした。

対象患者は、ランダムに以下の2群に分けられた。

・厳格治療群:目標血糖範囲81〜108 mg/dL(4.5〜6.0 mmol/L)

・従来治療群:180 mg/dL以下(10.0 mmol/L以下)

主要エンドポイントは、ランダム化後90日以内のあらゆる原因による死亡と定義した。

【結果】

・ランダム化を受けた6,104人のうち、3,054人が厳格な集中治療を受け、3,050人が従来治療を受けた。

・90日目の主要アウトカムに関するデータは、それぞれ3,010人と3,012人の患者で利用可能だった。

・両グループは、ベースラインで同様の特性を示した。集中管理グループでは合計829人(27.5%)、従来の管理グループでは751人(24.9%)が死亡した。

★厳格治療のオッズ比 =1.14; 95%信頼区間 1.02〜1.28; P = 0.02

・治療効果は、手術(外科)患者と非手術(医療)患者との間で有意差はなかった。

★死亡のオッズ比:厳格治療 OR =1.31、従来治療 OR =1.07; P = 0.10

・重度の低血糖症(血糖値 40 mg/dL [2.2 mmol / L]以下)は、厳格治療群 206/3,016人(6.8%)および従来治療群 15/3,015(0.5%)で報告された(P <0.001)。

・ICU(P = 0.84)または病院(P = 0.86)の日数の中央値、または機械的換気(P = 0.56)または腎代替療法の日数の中央値には、2つの治療グループ間に有意差はなかった。 (P = 0.39)。

【結論】

大規模な国際ランダム化試験では、集中的なグルコース制御によりICUにおける成人患者の死亡率が増加することが明らかとなった。

180 mg/dL以下の血糖管理は、81〜108 mg/dLよりも低い死亡率をもたらした。


コメント】

アブストのみ

ICU患者であっても厳格な血糖コントロールの益は少ないばかりか、死亡リスク増大まで認められた。

効果推定値としては決して高いわけではないと個人的には思うが、益がなくリスク増加を促す治療は必要ないと考えています。

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