血圧の変化と片頭痛との関連性はどのくらいですか?(Pain Pract. 2010)

Blood pressure changes in migraine patients before, during and after migraine attacks.

Seçil Y, et al.
Pain Pract. 2010 May-Jun.
PMID: 20158621

【試験の目的】

片頭痛発作は、神経学的症状、胃腸症状、および自律神経症状に関連する頭痛を特徴とする。 片頭痛と高血圧または低血圧の関係は物議を醸している。

本研究では、血圧の変化が片頭痛発作に関連しているかどうかを判断することを目的とした。

【方法】

神経科の外来診療所から、前兆のあるなしにかかわらず62人の正常血圧性片頭痛患者がInternational Headache Society 2004の基準に従って研究のために選ばれた。

6つの結果として生じる片頭痛発作の間に記入されるべき一般的な質問と特定の質問を含む質問票が患者に与えられた。

患者は、発作中の血圧の変化を測定するために、全自動デジタル上腕血圧計(Omron M 4-1)を受けた。

試験実施期間中に、患者に血圧の変化を3回記録するように依頼した:

(1)片頭痛の直前またはごく初期、

(2)中(頭痛がピークになるとき)、

(3)発作の1時間後。

【結果】

・62人のうち23人(女性57人、男性5人)は前兆を伴う片頭痛を有し(女性22人、男性1人)、それらのうち39人はオーラ(予兆、前兆)を持っていなかった(女性35人、男性4人)。

・ピークレベルの間、および発作の終了後1時間の前または非常に早い時期に得られた収縮期と拡張期の値の間に統計的に有意な差はなかった(P> 0.05)。

・拡張期低血圧値は群間で統計的に差はなかったが、全患者を考慮した場合、拡張期低血圧値はかなりの数の患者で検出された(合計115の測定値)。

・正常血圧の片頭痛集団では、片頭痛発作の前または最早期、最中、後に拡張期低血圧が最も有意なアウトカムであることを観察した(5.1%)。

・統計的に有意ではありませんでしたが、血圧降下値の総数は驚くほど多かった。


【コメント】

アブストのみ。

血圧のうち、拡張期血圧が低地になる患者では、片頭痛の予測因子となる可能性が示唆されたが、それでも全体の5.1%程度であった。

なかなか解釈が難しいところですが、片頭痛と拡張期低血圧の関連はあるかもしれない。

続報を待ちたい。

心不全(HFrEF)患者の死亡率に対するβ遮断薬使用は高用量の方が良いですか?(PSマッチング コホート研究; Am J Cardiol. 2018)

Effect on Mortality of Higher Versus Lower β-Blocker (Metoprolol Succinate or Carvedilol) Dose in Patients With Heart Failure.

Ajam T, et al.
Am J Cardiol. 2018.

PMID: 30049457

【試験の目的】

本研究は、駆出率が低下した心不全患者(HFrEF)の死亡率に対するβ遮断薬の投与量と心拍数(HR)の影響を比較することを目的とした。

【方法】

2007年から2015年までの国際疾病分類第9改訂コードおよびβ遮断薬(カルベジロールまたはメトプロロール コハク酸塩)の使用に基づいて、HFrEFと診断されたすべての患者を識別するために、退役軍人データベース(Veteran Affairs databases)を照会した。

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高血圧や起立性低血圧は高齢者における転倒リスクとなりますか?(アメリカの人口ベース 前向きコホート研究; J Am Geriatr Soc. 2011)

Hypertension, orthostatic hypotension, and the risk of falls in a community-dwelling elderly population: the maintenance of balance, independent living, intellect, and zest in the elderly of Boston study.

Gangavati A et al.

J Am Geriatr Soc. 2011 Mar;59(3):383-9.

doi: 10.1111/j.1532-5415.2011.03317.x.

PMID: 21391928 

【目的】

ボストン高齢者研究の参加者における、バランス維持、自立生活、知性、および強い関心と、非コントロールおよびコントロール良好の高血圧症、起立性低血圧症(orthostatic hypotension, OH)との関係を調査すること(N =722、平均年齢78.1歳)。

【設計】

前向き集団ベース研究

【設定】

コミュニティ

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ステージ3CKDおよび無症候性の高尿酸血症患者におけるフェブリク®️の効果はどのくらいですか?(DB-RCT; FEATHER trial; J Kidney Dis. 2018)

Febuxostat Therapy for Patients With Stage 3 CKD and Asymptomatic Hyperuricemia: A Randomized Trial.

Kimura K et al.

Am J Kidney Dis. 2018 Dec;72(6):798-810.

doi: 10.1053/j.ajkd.2018.06.028. Epub 2018 Sep 1.

Registered at the UMIN (University Hospital Medical Information Network) Clinical Trials Registry with study number UMIN000008343.

PMID: 30177485

Funded by Teijin Pharma Limited.

【理論的根拠および目的】

疫学的および臨床的研究は、尿酸低下療法が慢性腎臓病(CKD)の進行を遅らせることを示唆している。しかし決定的な証拠は欠けている。

【研究デザイン】

ランダム化二重盲検プラセボ対照試験。

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慢性リンパ性白血病患者でのイムブルビカ®️使用による心房細動リスクはどのくらいですか?(フランスの前向きコホート研究; openheart 2019)

High incidence of atrial fibrillation in patients treated with ibrutinib

Baptiste F et al.

openheart 2019

http://dx.doi.org/10.1136/openhrt-2019-001049

PMID:

目的

心房細動(Atrial fibrillation, AF)は、慢性リンパ性白血病(chronic lymphocytic leukaemia, CLL)などの慢性B細胞悪性腫瘍の予後を劇的に改善した薬であるイブルチニブの最も一般的な副作用の1つである。

イブルチニブ関連AF(IRAF)の真の発生率はよく知られておらず、その治療管理は特に出血の固有リスクのために特有の課題を投げかけている。

本研究ではIRAFの発生率と予測因子を決定し、その管理と結果を分析することを目的とした。

【方法】

心臓腫瘍診療所2施設における標準化されたモニタリングを適用し、イブルチニブ療法の前および経過について検証した。

主要評価項目はIRAFの発生率とした。イブルチニブによる過剰AF発生率は、一般集団およびイブルチニブに曝露されていないCLL患者において、IRAFの発生率とAFの発生率とを比較することによって検証された。

【結果】

・53人の患者が含まれた。

・IRAFの発生率は2年時点で38%であり、リスクは一般集団およびイブルチニブに曝露されていないCLL患者の両方と比べてAFリスクが15倍高かった(p <0.0001)。

・症例の大部分は最初の6か月以内に無症状の患者で発生していた。

・治療開始時の左心房容積指数≧40 mL / m 2は、IRAFを発症するリスクが高い患者を特定した。

・IRAF患者の大多数は抗凝固薬で治療されていたが、イブルチニブを投与されている患者では大きな出血事象は発生しなかった。

【結論】

本心臓腫瘍学研究では、IRAFリスクが以前に報告されたものよりはるかに高いことを示された。

綿密なモニタリングにより、症例の大部分が無症候性の患者であることが明らかとなった。


【コメント】

アブストのみ。

さて比較的新しい薬剤であるイムブルビカ®️による心房細動リスクについての研究。左心房容積指数 40 mL/m2 がリスク基準の1つとなる可能性が示唆された。

また追跡率からすると治療開始1.5年までが信頼性の高そうな結果であると考えられる。

ちなみに日本ではCLL発症リスクが低く、約0.0003%(100万人あたり3人程度)。

※イムブルビカ®️の適応症(2019年6月時点)

1. 慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)
通常、成人にはイブルチニブとして420mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
2. 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫
通常、成人にはイブルチニブとして560mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

→ボリコナゾール併用時は相互作用による血中濃度上昇のリスクが予測されるため140mgを1日1回経口投与する。っていう注意書き小さいと思うのは私だけでしょうか。

※副作用グレードの評価

http://www.jcog.jp/doctor/tool/ctcaev5.html

メトホルミン治療中の2型糖尿病患者におけるHbA1cレベルとスルホニル尿素、ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤およびチアゾリジンジオン使用との関連(後向きコホート研究3つの統合; JAMA Netw Open. 2018)

Association of Hemoglobin A1c Levels With Use of Sulfonylureas, Dipeptidyl  Peptidase-4 Inhibitors, and  Thiazolidinediones in Patients With Type 2 Diabetes Treated With Metformin: Analysis From the Observational Health Data Sciences and Informatics Initiative.

Vashisht R et al.

JAMA Netw Open. 2018 Aug 3;1(4):e181755.

doi: 10.1001/jamanetworkopen.2018.1755.

PMID: 30646124

【試験の重要性】

2型糖尿病(T2D)のための効率的な二次治療選択肢に関する合意は曖昧なままである。 Observational Health Data Sciences and Informaticsネットワークを介してアクセスされる電子医療記録と保険請求データの利用可能性は、日常の医療行為を捉え、二次治療の有効性の証拠を生み出す機会を提供する。

【目的】

スルホニル尿素、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-4)阻害剤、およびチアゾリジンジオンの中で、第一選択薬であるメトホルミン治療を受けたT2D患者において、どの薬物クラスがヘモグロビンA1c(HbA1c)レベルの低下と心筋梗塞、腎障害、および眼障害のリスク低下と関連しているか検討する。

“メトホルミン治療中の2型糖尿病患者におけるHbA1cレベルとスルホニル尿素、ジペプチジルペプチダーゼ-4阻害剤およびチアゾリジンジオン使用との関連(後向きコホート研究3つの統合; JAMA Netw Open. 2018)” の続きを読む

高尿酸血症患者の脳血管・心血管イベントに対するフェブリク®️の効果はどのくらいですか?(FREED試験, PROBE研究, EHJ 2019)

Febuxostat for Cerebral and CaRdiorenovascular Events PrEvEntion StuDy 

Kojima S et al.

Eur Heart Jour. 2019.

【目的】

フェブキソスタット治療を受けた高尿酸血症患者と、生活習慣を改善した従来の治療法を受けた患者における、脳、心血管、および腎臓のイベント発生を比較すること。

【方法】

本多施設共同前向きランダム化非盲検エンドポイント試験は、日本の141の病院で行われた。

合計1,070人が治療意図集団(Intention-To-Treat, ITT)に含まれた。

高血圧症、2型糖尿病、腎疾患、または脳もしくは心血管疾患の既往歴によって定義される、脳、心血管、または腎疾患リスクがある高尿酸血症(血清尿酸> 7.0から≦9.0 mg / dL)の高齢​​患者、フェブキソスタット群と非フェブキソスタット群に無作為に割り付けられ、36ヶ月間観察された。

脳、心血管、および腎臓のイベントならびに総死亡が主要な複合イベントとして定義された。

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急性非代償性心不全患者の退院後心死亡率に対するトルバプタン投与量の影響はどのくらいですか?(後向き研究; Heart Vessels. 2018)

The effects of tolvaptan dose on cardiac mortality in patients with acute decompensated heart failure after hospital discharge.

Matsumoto K et al.

Heart Vessels. 2018 Oct;33(10):1204-1213. doi: 10.1007/s00380-018-1177-6. Epub 2018 Apr 23.

PMID: 29687159

【背景・目的】

サムスカ ®️(トルバプタン)は、主に従来の利尿薬療法に抵抗性の急性非代償性心不全(Acute Decompensated Heart Failure, ADHF)患者に使用される、新規に開発された経口バソプレシン-2受容体拮抗薬である。

本研究の目的は、ADHF入院後に退院した患者の心死亡率に対する外来TLV投与量の影響を調査することであった。

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2型糖尿病患者における経口セマグルチドの効果はどのくらいですか?(BD-RCT; PIONEER-6; NEJM2019)

Oral Semaglutide and Cardiovascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes.

Husain M, et al.

N Engl J Med. 2019.

Funded by Novo Nordisk; PIONEER 6 ClinicalTrials.gov number, NCT02692716

PMID: 31185157

【背景】

2型糖尿病に対する新しい治療法の心血管の安全性を確立することは重要である。 安全性データは、グルカゴン様ペプチド-1受容体アゴニスト(GLP-1a)セマグルチドの皮下投与について入手可能であるが、経口セマグルチドについて必要とされている。

【方法】

心血管リスクの高い患者(確立された心血管疾患または慢性腎臓病を有する50歳以上、またはハイリスク因子をもつ60歳以上年齢の患者)を対象としたイベント駆動型ランダム二重盲検プラセボ対照試験。1日1回経口セマグルチドによる心血管アウトカムを評価した。

イベント解析までの期間における主要評価項目は、主要かつ有害な心血管イベント(心血管系の原因による死亡、非致死的な心筋梗塞、または非致死的な脳卒中)の最初の発生だった。

試験は、プラセボと比較して80%の過剰心血管リスクを除外するように設計された(一次転帰のハザード比の95%信頼区間の上限について非劣性マージン1.8)。

【結果】

・合計3,183人の患者は、ランダムに経口セマグルチドまたはプラセボに割り当てられた。 患者の平均年齢は66歳だった。2,695人の患者(84.7%)が50歳以上で、心血管疾患または慢性腎臓病を患っていた。

・試験の期間の中央値は15.9ヶ月だった。

・重大な心血管系有害事象は、経口セマグルチド群では1,591人中61人(3.8%)、プラセボ群では1,592人中76人(4.8%)で発生した。

— ハザード比[HR] =0.79, 95%信頼区間[CI]、0.57〜1.11、非劣性 P <0.001

⚫︎主要アウトカム構成要素の結果は以下の通り;

・心血管系の原因による死亡

経口セマグルチド群:1,591人中15人(0.9%)

プラセボ群:1,592人中30人(1.9%)

— HR =0.49, 95%CI 0.27〜0.92

・非致死的な心筋梗塞

経口セマグルチド:1,591人中37人(2.3%)

プラセボ群:1,592人中31人(1.9%)

— HR =1.18, 95%CI 0.73〜1.90

・非致死的な脳卒中

経口セマグルチド群:1,591人のうち12人(0.8%)

プラセボ群:1,592人のうち16人(1.0%)

— HR =0.74, 95%CI 0.35〜1.57

・全死亡

経口セマグルチド群:1,591人中23人(1.4%)

プラセボ群:1,592人中45人(2.8%)

— HR =0.51, 95%CI 0.31〜0.84

・経口セマグルチドまたはプラセボの中止につながる胃腸の有害事象は経口セマグルチドでより一般的だった。

【結論】

2型糖尿病患者を対象とした本試験では、経口セマグルチドの心血管リスクプロファイルはプラセボと比べて劣っていなかった。


【コメント】

アブストのみ。

3-point MACEに有意差はあるが,内訳としては全死亡の低下がメインであると考えられる。

またあくまでプラセボに非劣勢という結果であり、優越性は示せなかったことから、経過観察でも良いのかもしれない。

経口なのは良いよね、でも消化器障害が気になるよね、といったところ。続報に期待。

急性川崎病に対する免疫グロブリン+エンブレル®️の効果はどのくらいですか?(RCT; Pediatrics. 2019)

Etanercept With IVIg for Acute Kawasaki Disease: A Randomized Controlled Trial.

Portman MA et al.

Pediatrics. 2019 Jun;143(6). pii: e20183675.

doi: 10.1542/peds.2018-3675. Epub 2019 May 2.

PMID: 31048415

【目的】

川崎病患者は、特に静脈内免疫グロブリン(IVIg)療法に抵抗性のある患者において、人生を変える冠動脈異常を発症する可能性がある。

腫瘍壊死因子α受容体拮抗薬エタネルセプト使用による IVIg耐性と冠状動脈(CA)疾患の進行抑制について検討した。

【方法】

二重盲検多施設試験では、川崎病患者に、IVIg注入直後からエタネルセプト(0.8 mg / kg; n =100)またはプラセボ(n =101)のいずれかを皮下投与した。

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