80歳以上の甲状腺機能低下症患者におけるルーティンなチラーヂン®️使用は推奨されない?(RCT2試験のメタ解析; JAMA 2019)

Association Between Levothyroxine Treatment and Thyroid-Related Symptoms Among Adults Aged 80 Years and Older With Subclinical Hypothyroidism.

Mooijaart SP, et al.

JAMA. 2019.

Trial Registration: ClinicalTrials.gov Identifier: NCT01660126; Netherlands Trial Register: NTR3851.

PMID: 31664429

【試験の重要性】

レボチロキシン治療が無症候性甲状腺機能低下症の80歳以上の成人に臨床的に重要な利益をもたらすかどうかは不明である。

【目的】

80歳以上の成人における無症候性甲状腺機能低下症に対するレボチロキシン治療と甲状腺関連の生活の質との関連を明らかにする。

【試験設計、設定、参加者】

80歳以上の無症状の甲状腺機能低下症で地域在住の成人を含むデータの前向きに計画された組み合わせ分析。

ランダム化臨床試験のデータは、2番目の臨床試験の80歳以上の参加者のサブグループと組み合わされた。

試験は2013年4月から2018年5月の間に実施された。最終的なフォローアップは2018年5月4日だった。

【曝露】

試験参加者は、レボチロキシン(n = 112; 最初の試験から52人、2番目の試験から60人)またはプラセボ(n = 139; 最初の試験から53人、2番目の試験から86人)をランダムに割り当てられた。

【主なアウトカムと測定】

主要評価項目は、甲状腺機能低下症の症状および疲労感のあるドメインの1年後の甲状腺関連QOL患者報告結果(ThyPRO)アンケートスコアだった(範囲 0〜100; スコアが高いほど生活の質が悪いことを示す ; 臨床的に重要な最小限の違い =9)。

【結果】

・251人の参加者(平均年齢 85歳; 118 [47%]女性)のうち、105人は最初の臨床試験から、146人は2番目の臨床試験から含まれていた。

・合計212人の参加者(84%)が研究を完了した。

・甲状腺機能低下症の症状スコアは、12ヶ月後にレボチロキシン群ではベースラインの21.7から19.3に減少したのに対し、プラセボ群ではベースラインの19.8から17.4に減少した(調整後群間差 1.3 [95%CI -2.7〜5.2]; P = 0.53)。

・疲労スコアは、12ヶ月後にレボチロキシン群ではベースラインの25.5から28.2に増加したのに対し、プラセボ群ではベースラインの25.1から28.7に増加した(調整後の群間差 =-0.1 [95%CI -4.5〜4.3] ; P = 0.96)。

・レボチロキシン群の33人(29.5%; 最も一般的な有害事象は脳血管障害であり、3人の参加者で発生した[2.2%])、プラセボ群の40人(28.8%); 最も一般的な有害事象は肺炎であり、4人[3.6%]の参加者で発生した)で少なくとも1つの有害事象が発生した。

【結論と関連性】

80歳以上の無症候性甲状腺機能低下症の成人を含む2つの臨床試験のデータを前向きに計画した分析では、プラセボと比較したレボチロキシンによる治療は、甲状腺機能低下症の症状や疲労の改善と有意に関連していなかった。

これらの発見は、80歳以上の無症候性甲状腺機能低下症の治療におけるレボチロキシンの日常的な使用を支持していない。


【コメント】

アブストのみ。

過去の報告と矛盾しない。並存疾患によるが80歳以上の無症候性甲状腺機能低下症に対する積極的なチラーヂン®️治療は推奨されないとのこと。

そういえば、以前に血圧コントロール不良の患者さんで、SBP110〜180のため検査したところ甲状腺ホルモンがかなり低くチラーヂン®️追加で血圧安定した方がいました。

まぁ、とにかくルーティンな治療は益がなさそうですね。

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