北アメリカにおける川崎病発症率の推移はどのくらいですか?(Pediatr Infect Dis J. 2018)

Spatiotemporal Analysis and Epidemiology of Kawasaki Disease in Western New York: A Sixteen Year Review of Cases Presenting to a Single Tertiary Care Center.

Chang A et al.

Pediatr Infect Dis J. 2018 Nov 9. doi: 10.1097/INF.0000000000002239. [Epub ahead of print]
PMID: 30418354

研究の背景

川崎病(KD)は、先進国の子供の後天性心疾患の主要な原因の1つです。疫学的エビデンスは、KDが感染性因子に関連していることを示唆している。しかし依然として原因は不明のままです。

日本のKD年間発生率は着実に増加していますが、北米のKD症例の長期データベースはほとんど見直されていません。

方法

北アメリカの代表的な集団における症例の時間的および地理的クラスタリングを用いて発生率を研究するために、16年間にわたる地元の症例の疫学を再検討した。

結果

5歳未満のKD症例を対象に、ICD9および詳細なチャートレビューを用いると、10万人あたりの年間発生率は、それぞれ20.2および15.9であった。

ICD9を単独で使用することは、KD発生率を27%過大評価していた。

KD発症は明確な季節性を示し、特に冬季の発症が多かった。

Kulldorffの空間スキャン統計を適用すると、純空間的または時間的分析のいずれの場合においても有意なクラスタリングは見られなかった。

purely non-constrained temporal SaTScan分析では、2000年〜2001年において67〜68週間に有意な症例クラスタリングが存在した。

結論

本分析の結果、2000〜2001年の間に北アメリカ地域における明らかなKD発症増加が示唆された。日本とは対照的に、過去14年間、北アメリカ地域におけるKD発生率は安定していた。


コメント

アブストのみ。

SNSで『川崎病って日本独特な疾患』みたいなコメントをみました。

ホンマかいな?ってなわけで調べてみましたら、案の定、他の国でも報告あり。情報の鵜呑みはイカンですね。

本論文の結果から、発生率は日本よりも低いとのことですが、肝心の日本のデータが見られない。個人的には、本疾患を知っている(つまり診断できる)小児科医の割合が他国に比べ、日本の方が多いだけなのではないかと思った(エビデンス探してないです)。

また流行期のようなものが垣間見えましたが、依然として原因は不明。

冬季に多いことは過去の報告と矛盾しませんね。

そうそう今更ながら、川崎病の発症原因の一つに感染症があることを知りませんでした。お恥ずかしい。

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