アルコールベースの手指消毒と手指衛生教育は感染症の伝染を防げますか?(Pediatrics. 2005.)

A randomized, controlled trial of a multifaceted intervention including alcohol-based hand sanitizer and hand-hygiene education to reduce illness transmission in the home.

Randomized controlled trial

Sandora TJ, et al.
Pediatrics. 2005.

PMID: 16140697

目的

手の衛生状態を良くすると、家庭外育児を受けている子供を有する家族の感染拡大を軽減することができる。アルコールベースの手指消毒剤は、呼吸器および胃腸感染(GI)に関連する一般的なウイルスを急速に殺す。本調査の目的は、アルコールベースの手指消毒剤の使用と手指衛生教育の増加を中心とする多面的なキャンペーンが、家庭における病気の伝播を減らすかどうかを判断することだった。

方法

26の育児施設で、在宅育児に登録された子供を有する家族の家庭292軒について、クラスターランダム化比較試験が実施された。

適格家族は、6ヶ月以上5歳未満の児童が1人以上であり、在宅育児で10時間以上預けられていた。

介入を受ける家族は5ヶ月間、手指消毒剤と隔週の手指衛生教材の供給を受けた。対照家族は、良好な栄養を促進する材料のみを受けた。

主介護者は隔週で電話をかけ、家族の呼吸器疾患と胃腸病を報告した。人口統計学的変数、手指衛生習慣、および手の消毒剤を使用した以前の経験を考慮して、グループ間で呼吸器および胃腸炎の伝播率(感受性人月間の二次的疾患として測定)を比較した。

結果

ベースライン人口統計は2群で同様であった。

研究中に合計1802件の呼吸器疾患が発生した。 443人(25%)が二次的疾患だった。GIについては、合計252件が発生した。 28名(11%)が二次的疾患だった。

二次GI罹患率は、介入群で対照群と比較して有意に低かった(発生率比IRR:0.41; 95%信頼区間[CI]:0.19〜0.90)。一方、二次的呼吸器疾患の全体的な罹患率は、群間で有意差はなかった(IRR:0.97; 95%CI:0.72〜1.30)。しかし、消毒剤使用量がより多い家庭では、より少ない使用量の家庭に比べ、二次的な呼吸器疾患率がわずかに低かった(IRR:0.81; 95%CI:0.65〜1.09)。

結論

自宅でアルコールベースの手指消毒剤の使用を強調する多面的な介入は、家族内のGI伝染を減少させた。手指消毒剤および多面的な教育メッセージは、家庭内の手指衛生習慣を改善する役割を果たすことがある。


コメント

アブストのみ。

抗菌薬の使用量を減らすには、感染症予防も大事ですよね。

さて本研究では、アルコールベースの手指消毒が胃腸感染症を防ぐ、という結果であった。一方、呼吸器感染症については、アルコール使用量のより多い方が家庭内伝染を防げそうとのこと。これはWHOが推奨している手指洗浄ガイドラインでも指摘されていることですね。アルコール使うならガッツリと。

個人的には本介入で最も重要なのは、手指消毒を含めた『教育』にあったと考えています。おそらく二児の親として、小児への教育がもたらす公衆衛生への恩恵が多いと日々の生活の中で感じているからだと思います。

また詳細を読めていないので分かりませんが、試験実施した期間が気になるところ。秋から冬にかけてなのかな。

とりあえず手洗いしてアルコール消毒することは、家族からの胃腸感染症伝染予防に効果がありそうだ。

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