COPD患者にβ遮断薬を使用しても良いですか?①(CDSR. 2005)

Cardioselective beta-blockers for chronic obstructive pulmonary disease.

Salpeter S et al.

Cochrane Database Syst Rev. 2005 Oct 19;(4):CD003566.

PMID: 16235327

研究の背景

β遮断薬による治療は、高血圧、心不全および冠動脈疾患患者だけにとどまらず、周術期においても死亡を低下させることが示唆されている。また、これらの薬物は、(その作用機序から)伝統的に慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease: COPD)患者において禁忌とみなされてきた。

研究の目的

心臓選択的β遮断薬がCOPD患者の呼吸機能に与える影響を評価する


論文検索

CENTRALMEDLINEEMBASEおよびCINAHLの系統的検索。1966年から20055月までのランダム化盲検比較試験を対象とし、言語の制限は設けなかった。

選択基準

COPD患者の1秒間の努力肺活量(the forced expiratory volume in 1 second: FEV1)または症状に対する心選択的β遮断薬の効果を検証したランダム化、盲検化、単回投与試験または長期間の試験。

データ収集と分析

独立したレビュアー2人がデータを抽出し、コンセンサスで差異を調整した。対象となった論文は、β遮断薬の使用、単回投与またはより長期間投与された試験、および試験薬剤投与後にβ2-アゴニストを使用していた研究であった。

主な結果

採択基準を満たしたものは、単回用量治療についての研究が11件、2日~12週間とより長い期間の研究が9件であった。

心臓選択的β遮断薬を単回投与または長期間投与した場合、プラセボと比較してFEV1あるいは呼吸器症状に変化をもたらさず、FEV1治療応答に影響しなかった。

サブグループ解析では、重度の慢性気道閉塞または可逆性気道閉塞を有する患者の結果に変化はなかった。

結論

COPD患者への心選択的β遮断薬は有害な呼吸作用をもたらさなかった。心不全、冠動脈疾患、高血圧等に対し実証されたベネフィットを考慮すると、COPD患者に対する心選択的β遮断薬の使用は保留されるべきではない。


コメント

今更感満載ですが、COPD患者へのβ遮断薬使用のリスクについて調べた。

心臓選択的なβ遮断薬の使用は、COPD患者にとって有益であった。

作用機序からβ遮断薬使用により気管支攣縮が引き起こされ、病状を悪化させるのではないか?という懸念は払拭されたのではないでしょうか。次回も同じテーマを取り上げます。

-Evidence never tells you what to do-




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