変形性膝関節症患者におけるニンニクエキスの効果はどのくらいですか?(Int J Clin Pract. 2018)

The effect of 12-week garlic supplementation on symptom relief in overweight or obese women with knee osteoarthritis.

Salimzadeh A et al.

Int J Clin Pract. 2018 May 23:e13208. doi: 10.1111/ijcp.13208. [Epub ahead of print]

PMID: 29790635

試験の目的

慢性関節痛および(関節)硬直、機能障害は、変形性関節症(osteoarthritis: OA)の主要な衰弱性特徴である。本研究の目的は、過体重または肥満女性の変形性膝関節アウトカムに対する12週間のニンニクサプリメントの影響を評価することであった。

方法

ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、並行設計試験を設定した。

変形性膝関節症(膝OA)を有する閉経後の過体重または肥満女性(BMIが25〜40 kg/m2)が試験に参加した。 ランダムに2つの群に割り付けた後、無臭ニンニク錠1000 mg(500 mg × 2回/日)あるいはプラセボのいずれかを12週間投与した。

変形性関節症指数(The total Western Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index: WOMAC)ならびに疼痛、関節硬直および身体機能サブスケールについて、試験開始前および試験後に評価した。また人体測定パラメータおよび体組成(生体電気インピーダンス分析を使用)も評価した。

結果

OAを有す過体重または肥満女性における12週間のニンニクエキス補充は、プラセボ群と比較し、関節硬直を有意に低下させた(1.4±1.6 vs. 2.5±1.9, P =0.023)。しかし、疼痛、身体機能サブスケールまたはWOMAC総スコアにおいては有意な差は認められなかった。

WOMACパラメータの変化は、2群間に統計的に有意な差を示さなかった。介入前後の比較においては、身体機能サブスケールでのみ有意な差が認められた。内訳については次の通り;

  WOMAC総スコア =38.4±15.9 〜 30.6±15.7(P =0.004) 

  疼痛 =8.3±3.7 〜 7.0±4.4(P =0.026)

  関節硬直 =2.3±1.6 〜 1.4±1.6(P =0.013)

  身体機能サブスケール =27.7±11.9 〜 22.2±12.4(P =0.001)

 

しかし疼痛サブスケールにおいては、プラセボ群でも減少した(9.6±3.1 〜 6.9±3.7, P <0.001)。

結論

12週間のニンニクサプリメントを摂取した過体重または肥満女性では、一部の膝OA症状が改善されたが、WOMAC総スコアの変化はプラセボ群と比較して有意な差がなかった。 OA症状の管理におけるニンニク成分の治療上の価値、およびプラセボ効果の潜在的役割を調査するために、さらなる臨床試験が必要とされる。


コメント

アブストのみ。

伝統医学では、ニンニクは様々な疾患の予防や治療に推奨されている古代植物のようです。基礎研究がメインですが、抗炎症作用や炎症性サイトカイン分泌の調節、フリーラジカルの除去、抗酸化酵素の発現増加、鎮痛作用、マクロファージなどの免疫細胞刺激作用を有しているようです(知らなかった)。

本研究では、有意な結果は得られなかった。仮にニンニクエキス自体に鎮痛作用があるとしても、過体重の患者(今回の試験の患者背景:BMI 約31 kg/m2、体重 約75 kg)においては、プラセボとの差を見い出す事が出来なかった。

 

 

 

-Evidence never tells you what to do-




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