慢性腎臓病患者における血清尿酸値と腎障害および死亡(Am J Kidney Dis. 2018; Charge)

Uric Acid and the Risks of Kidney Failure and Death in Individuals With CKD.

Srivastava A et al.

Am J Kidney Dis. 2018 Mar; 71(3): 362-370.

PMID: 29132945

背景

血清尿酸濃度は慢性腎臓病(CKD)で増加し、尿細管傷害、内皮機能不全、酸化的ストレス、および腎内炎症を引き起こす可能性がある。尿酸濃度が CKDにおける腎不全および死亡に関連するかどうかは不明である。

研究デザイン

前向きコホート研究

試験設定と参加者

2003年 6月~2008年 9月の間に慢性腎不全コホート(the Chronic Renal Insufficiency Cohort:CRIC)に登録され、2013年3月まで追跡された CKDステージ 2〜4の 3,885人

予測因子

ベースライン時の尿酸濃度

アウトカム

腎不全(透析の開始または移植)および全死亡

結果

追跡期間中(中央値 7.9年)、885人(22.8%)が腎不全に進行し、789人(20.3%)が死亡した。

人口統計学的、心血管学的および腎臓特異的共変量の調整後、推定糸球体濾過率(estimated glomerular filtration rates: eGFRs)が ≧45 mL /分/1.73 m2の群では、尿酸濃度の上昇が腎不全リスクと関連していた(1-標準偏差あたりの調整されたハザード比: aHR =1.40, 95%CI 1.12-1.75)であった。

eGFR <30 mL /分/1.73 m 2の患者ではリスク増加が認められなかった。

eGFRが 30~44 mL /分/1.73 m2(aHR、1.13; 95%CI、0.99~1.29)の群において名目上 aHRが高値であったが、統計的有意性はなかった。

尿酸濃度と全死亡率との関係は J字型であった(P = 0.007)。

試験の限界

予測不可能な交絡因子による可能性

尿酸濃度の経時変化を調整するためのフォローアップ測定の欠如

結論

尿酸濃度は、CKD早期における腎不全の独立した危険因子であり、CKDにおける全死亡と J字型の関係を有する。尿酸濃度の低下が CKDの進行および合併症を予防する有効なアプローチであるかどうかを検証するには、CKD患者を対象とするランダム化プラセボ対照試験(充分な症例数)が必要である。

キーワード

CKD progression; Chronic Renal Insufficiency Cohort (CRIC); Uric acid; chronic kidney disease (CKD); death; eGFR decline; end-stage renal disease (ESRD); hyperuricemia; kidney failure


コメント

アブストのみ。以前に報告された研究結果とほぼ同じ。あくまで相関関係がありそうという結果。以前から尿酸値の増加は腎機能低下や、心血管イベントおよび死亡リスク増加に寄与する可能性が示唆されている。

倫理面から実施は困難であると考えられるが、例えば尿酸降下薬あるいは尿酸排泄促進薬を使用していない CKD患者(ありえないか?)にザイロリック®(アロプリノール)やフェブリク®(フェブキソスタット)を追加して、アウトカムに全死亡を設定してはどうだろうか。もちろんダブルブラインドのランダム化試験で。

 

 

 

-Evidence never tells you what to do-




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