糖尿病患者の心血管イベントおよび全死亡におけるスルホニル尿素薬と他の抗糖尿病薬の比較(NMA; Diabetes Obes Metab. 2017)

Cardiovascular events and all-cause mortality associated with sulphonylureas compared with other antihyperglycaemic drugs: A Bayesian meta-analysis of survival data.

Review article

Bain S, et al.
Diabetes Obes Metab. 2017.
PMID: 27862902

【目的】

2型糖尿病(T2DM)患者におけるスルホニル尿素(SU)vs. 他のグルコース低下薬に関連した心血管イベントと全死亡リスクを決定するために系統的レビューとメタアナリシスを行うこと。

【材料と方法】

T2DM患者において、SUとプラセボまたは他の抗高血糖薬と比較するために、Medline、Embase、Cochraneおよびclinicaltrials.govの系統的レビューが行われた。

クロッグログモデルは、異なる介入のための比較ハザード比(HR)を得るためにベイズジアンフレームワークで使用された。観測データ解析には、従来の固定効果ペアワイズメタアナリシスを使用した。

【結果】

系統的レビューにより、82件のランダム化比較試験(RCT)および26件の観察研究が同定された。

RCTデータのメタアナリシスは、他のすべての治療法を組み合わせた場合と比較して、SU使用による全死亡率(HR =1.26, 95%信頼区間[CI] 1.10〜1.44)および心血管関連死亡率(HR =1.46, 95%CI 1.21〜1.77)のリスクが高いことを示した。

心筋梗塞リスクにおいてSU薬の使用は、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害剤(HR =2.54, 95%CI 1.14〜6.57)およびナトリウム – グルコース共輸送体-2阻害剤(HR =41.80, 95%CI 1.64〜360.4)と比較して有意に高かった。

脳卒中リスクは、DPP-4阻害剤、グルカゴン様ペプチド-1アゴニスト、チアゾリジンジオンおよびインスリンよりもSUの方が有意に高かった。

【結論】

本メタアナリシスにおいて、SU薬使用は他の血糖降下薬と比較して主要な心血管疾患関連イベントのリスクが高いこととの関連を示した。

2018年に利用可能になるはずの進行中のRCTの結果は、他の抗高血糖薬と比較して心血管イベントおよび全死亡リスクに関する決定的な結果を提供するでしょう。


【コメント】

アブストのみ。

SU薬は他クラスの薬剤と比較して心血管死亡および全死亡高かった。この要因については推測の域を出ませんが、おそらく症候性・無症候性低血糖でしょうね。患者背景および各薬剤の用量がkeyになると思います。

結論に書いてあった試験は、CAROLINA(https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01243424)とTOSCA IT(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28917544/)のことみたいですね。

TOSCA ITはアマリール®️(グリメピリド)とアクトス®️(ピオグリタゾン)を比較した試験で、プライマリーアウトカムである3 point MACE+冠動脈再建術については両群間で差がなかった。ただし低血糖頻度はグリメピリドの方がやや多かった。また途中解析の結果、試験継続が無益と判断され早期中止されている。したがってRCTではあるが試験結果については、仮設生成的に捉えておいた方が良いかもしれない。

一方、CAROLINA試験は終了しており、結果は今年(2019年)発表される予定のようです。デザインペーパーはすでにPublishされていました(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23449634/)。少し楽しみ。

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