発症後間もない心房細動患者におけるカルディオバージョン実施タイミングの比較(非劣勢 Open-RCT; ACWAS trial; N Engl J Med. 2019)

Early or Delayed Cardioversion in Recent-Onset Atrial Fibrillation.

Pluymaekers NAHA, et al.
N Engl J Med. 2019.
PMID: 30883054

【背景】

最近発症した心房細動患者は通常、薬理学的または電気的カルディオバージョンによる洞調律の即時回復を経験する。 しかし、心房細動がしばしば自発的に終了する(症候の自然寛解)ので、洞調律の即時回復が必要であるかどうかは知られていない。

【方法】

多施設共同ランダム化非盲検非劣性試験で、救急外来に受診した患者を対象とした。血行動態的に安定し、心房細動を最近発症(<36時間)、症候性心房細動の患者をランダムに待機的アプローチで治療する 群(遅延カルディオバージョン群)または早期カルディオバージョン。群に割り付けた。

待機観察アプローチは、レートコントロール薬のみによる初期治療と、心房細動が48時間以内に解消しなかった場合のカルディオバージョンの遅延を含んでいた。

主要評価項目は4週目の洞調律の存在。 一次評価項目における群間差のパーセンテージポイントでの95%信頼区間の下限が-10より大きい場合、非劣性が示されることとした。

【結果】

・4週目の洞調律の存在は、遅発性除細動群では212例中193例(91%)、早期除細動群では215例中202(94%)に発生した(群間差 -2.9パーセンテージポイント; 95%信頼区間[CI]-8.2〜2.2; 非劣性についてのP =0.005)。

・遅発性除細動群では、48時間以内に洞調律への変換が218人のうち150人(69%)で、61人の患者(28%)で遅発性除細動の後に自然に発生した。

・早期除細動群では、洞調律への変換は、219人のうち36人(16%)において電気的除細動の開始前に、171人の患者(78%)において電気的除細動の後に自然に発生した。

・4週間の追跡調査期間中に遠隔モニタリングを完了した患者の中で、心房細動の再発が遅延電気除細動群164人のうち49人(30%)および早期電気除細動群171人のうち50人(29%)で発生した。

・ランダム化後4週間以内に発生した心血管合併症は、それぞれ10人および8人だった。

【結論】

最近発症した症候性心房細動を契機に緊急診療部を受診した患者では、4週間後に洞調律への復帰を達成するための待機的アプローチは早期カルディオバージョンと比べ劣っていなかった。


【コメント】

アブストのみ。

なぜ非劣勢試験にしたのか?謎です。結果をそのまま受け入れるとすると,カルディオバージョンを早期に実施しても,晩期に実施しても心房細動の再発率は変わらないとのこと.

除細動とは異なり,QRS波に合わせて実施する Cardioversion がどの程度実施されているかは分かりませんが,個人的には早期にやりたい気持ちがあります。

心房粗動や心室細動を併発しなければ様子見でも良い,とも受け取れますね。

モヤモヤする。

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