心不全合併の心房細動患者におけるカテーテルアブレーション vs. 薬物療法(open-RCT; CASTLE-AF; NEJM 2018)

Catheter Ablation for Atrial Fibrillation with Heart Failure.

Randomized controlled trial

Marrouche NF, et al.
N Engl J Med. 2018.

PMID: 29385358

Funded by Biotronik; CASTLE-AF ClinicalTrials.gov number: NCT00643188

【試験背景】

心不全のみの患者より心房細動と心不全の合併患者の方が死亡率と罹患率が高い。心房細動に対するカテーテルアブレーションは、適切な治療を受けている心不全患者のアウトカムを改善する手段として提案されてきた。

【試験方法】

抗不整脈薬に反応しない、許容できない副作用を経験、または抗不整脈薬の服用を希望しなかった症候性の発作性または持続性心房細動患者をランダムに割り付けた。カテーテルアブレーション群には179例、内服療法群(レートあるいはリズムコントロール)には184例が割り付けられた。いずれの患者も心房細動に加え心不全に対する診療ガイドラインに基づき治療が行われた。

すべての患者は、ニューヨーク心臓協会(NYHA)クラスII、III、またはIVの心不全、左室駆出率が35%未満、および植込み型除細動器を有していた。

主要評価項目は、すべての原因による死亡あるいら心不全悪化による入院だった。

【結果】

・追跡期間中央値37.8ヵ月経過後、主要複合エンドポイントは、薬物療法群よりもアブレーション群の方が有意に少なかった(51例[28.5%] vs. 82例[44.6%])。

ハザード比 HR =0.62, 95%信頼区間[CI]、0.43〜0.87; P =0.007

・全死亡においても、アブレーション群の患者は薬物療法群と比較して有意に少なかった(24 [13.4%] vs. 46 [25.0%])。

HR =0.53, 95%CI 0.32〜0.86; P = 0.01

・心不全増悪による入院についてもアブレーション群の方が有意にリスク低下が認められた(37 [20.7%] vs. 66 [35.9%])。

HR =0.56, 95%CI 0.37〜0.83; P =0.004

・心血管系の原因による死亡についても同様にアブレーション群で有意なリスク低下が示された(20 [11.2%] vs. 41 [22.3%])。

HR =0.49, 95%CI 0.29〜0.84; P =0.009

【結論】

心不全および心房細動を併発する患者に対して、カテーテルアブレーションは、薬物治療より心不全悪化による入院および全死亡の複合エンドポイントの有意な低下と関連していた。


【コメント】

アブストのみ。

ランダム化比較試験だが、カテーテルアブレーションと薬物療法を比較しているためオープンラベルで行わざるおえなかった(倫理的にもsham opeは困難ですよね)。

したがってプライマリーエンドポイントにソフトである心不全増悪による入院が入っているのは如何なものだろうか。

一見セカンダリーで個々のアウトカムを検証しており、カテーテルアブレーションにより総死亡リスクの減少が認められている。しかし二次的評価であるため、あくまで仮説生成的な結果であることが惜しまれる。

非常に有用な研究であり、かつ有益な結果であるため何とかバイアスを排除して欲しかった試験である。続報あるいはコクランレビューに期待!

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