小脳卒中または一過性脳虚血発作におけるDAPT使用は90日よりも21日間が良いかもしれない(CHANCEおよびPOINT trialのプール解析; JAMA Neurol. 2019)

Outcomes Associated With Clopidogrel-Aspirin Use in Minor Stroke or Transient Ischemic Attack: A Pooled Analysis of Clopidogrel in High-Risk Patients With Acute Non-DisablingCerebrovascular Events (CHANCE) and Platelet-Oriented Inhibition in New TIA and MinorIschemic Stroke (POINT) Trials.

Pan Y et al.

JAMA Neurol. 2019 Aug 19.

doi: 10.1001/jamaneurol.2019.2531. [Epub ahead of print]

PMID: 31424481

【試験の重要性】

クロピドグレルとアスピリンによる二重抗血小板療法(DAPT)は、軽度の虚血性脳卒中または一過性虚血発作(TIA)後の二次予防に有効である。軽度の脳卒中またはTIAに対するDAPTの最適期間については不確実性が残っていた。

【試験の目的】

軽度の虚血性脳卒中またはTIA後のDAPTの有効性とリスクの正確な推定値を得る。

【試験設計、設定および参加者】

本分析では、軽度の脳卒中または高リスクTIA後の脳卒中を予防する治療としてクロピドグレル+アスピリンを評価した2つの大規模ランダム化臨床試験の個々の患者レベルのデータをプールした。

2009年10月1日から2012年7月30日まで、中国の114のサイトで患者を登録した急性非障害性脳血管イベント高リスク患者におけるクロピドグレルの効果を検証したCHANCE trial。

新規TIAおよび軽度の虚血性脳卒中における血小板指向性阻害(POINT trial)では、2010年5月28日から2017年12月19日まで269の国際施設に患者が登録された。

両試験とも90日間追跡された。データ分析は2018年11月から2019年5月まで行われた。

【介入】

2件の試験では、軽度の脳卒中または高リスクTIAの患者は、発症から12時間(POINT)または24時間(CHANCE)以内にクロピドグレル+アスピリンまたはアスピリンのみにランダム化された。

【主要アウトカムと測定】

主な有効性のアウトカムは、主要な虚血イベント(虚血性脳卒中、心筋梗塞、または虚血性血管原因による死亡)だった。主な安全性アウトカムは大出血だった。

【結果】

・本研究では、5,170人の患者(CHANCE)と4,881人の患者(POINT)が登録された。

・分析には、年齢中央値63.2(四分位範囲 55.0〜72.9)歳の患者10,051人(クロピドグレル+アスピリン治療群 5,016人、対照群 5,035人)の個々のデータが含まれた。6,106人の患者(60.8%)は男性だった。

・クロピドグレル+アスピリン治療は、アスピリン単独と比較して90日で主要な虚血イベントのリスクを低減した(328/5,016 [6.5%] vs. 458/5,035 [9.1%]; ハザード比[HR] =0.70 [95%CI 0.61〜0.81 ]; P <0.001)。

・リスク低下は、主に最初の21日以内(5,016例中263 [5.2%] vs. 5,035例中391 [7.8%]; HR =0.66 [95%CI 0.56〜0.77]; P <0.001)で認められたが、22日目から90日目では差が認められなかった。

・試験または事前に指定されたサブグループ間で治療結果の不均一性の証拠は観察されなかった。

・主要な出血はクロピドグレル+アスピリン群でより頻繁だったが、その差は有意ではなかった。

【結論と関連性】

POINTおよびCHANCE試験のプール分析では、二重抗血小板療法の利益は、軽度の虚血性脳卒中または高リスクTIA後の最初の21日間に限定されるように見えた。


【コメント】

アブストのみ。

なぜ2つの試験のプールなのかはわかりませんが、仮設設定が面白い試験だなと思いました。

軽度の虚血性脳卒中あるいはTIA後のハイリスク患者において、SAPTではなくDAPTを使用することに疑いはなく、期間としては21日で一旦様子をみても良いのかもしれない。

続報に期待。

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