Contents
Safety and efficacy of pregabalin in patients with central post-stroke pain.
Kim JS et al.
Pain. 2011 May;152(5):1018-23. doi: 10.1016/j.pain.2010.12.023.
PMID: 21316855
私的背景
批判的吟味
ランダム割り付けされているか?(観察者バイアスはないか?)
されている
ブラインドされているか?(マスキングにより観察者バイアスは抑えられているか?
されている
隠蔽化されているか?(選択バイアスはないか?)
アブストからは不明
プライマリーアウトカムは真か?明確か?
真と判断した
交絡因子は網羅的に検討されているか?
概ねされている
Baseline は同等か?
アブストからは不明
ITT 解析されているか?
アブストからは不明
追跡率(脱落)はどのくらいか?結果を覆す程か?
アブストからは不明だが、有害事象による治療中止について計算すると、
プレガバリン群:9名(8.2%)
プラセボ群 :4名(3.7%)
概ね問題ないと判断した
サンプルサイズは充分か?
アブストからは不明
結果は?
プライマリーアウトカム
平均疼痛スコアのベースライン値および治療後の値は、
プレガバリン群:6.5 → 4.9
プラセボ群 :6.3 → 5.0
(LS平均差= -0.2, 95%CI -0.7~0.4, P = 0.578)
セカンダリーアウトカム
MOS-睡眠、HADS-A不安、そして最終全般改善度(clinician global impression of change:CGIC)を加えた評価においては、プレガバリンはプラセボより優れていた(P<0.05)
有害事象
プレガバリン群ではプラセボ群に比べ、有害事象による治療中止が多かった。
プレガバリン群:9名(8.2%)
プラセボ群 :4名(3.7%)
コメント
アブストのみ。
やはり効果なさそうな結果。実際、リリカ®使用している患者さんとお話してみても効果なさそうという印象。使用の是非は別として、個人的な経験と臨床研究の結果が同じだと自信が持てます。
CGIC等を含めたセカンダリーアウトカムについて、プラセボより優れていたとのことですが、疼痛評価は患者と医療従事者とで治療効果の認識について乖離が大きいことが過去に示唆されています。つまり、患者はあまり薬剤の効果を感じていないとしても、医療従事者は薬剤の効果を過大評価することがあるということです。従ってセカンダリーアウトカムの効果は割り引いた方が良いかもしれません。
最近ブログ全然更新できてないですな~。そんな春
-Evidence never tells you what to do-
👇 ポチッていただけますと喜びます。