スコットランド2型糖尿病における死亡原因は心血管疾患ではなく癌?(スコットランド人口ベースのコホート研究; J Diabetes Investig 2019)

Cancer has overtaken cardiovascular disease as the commonest cause of death in Scottish type 2 diabetes: a population based study (The Ayrshire Diabetes fOllow-up Cohort study).

Collier A, et al.
J Diabetes Investig. 2019.
PMID: 31267699

【背景】

糖尿病に関連した死亡リスクの増加は十分に確立されている。

本研究の目的は、2009年から2014年の間にスコットランドのエアーシャーとアランで2型糖尿病を患っている人々の死因を特定し、全国死亡率と比較することだった。

【方法】

死亡の主な原因を照合した。死因は、心臓病、脳卒中、感染症、腎不全、呼吸器疾患、癌、メンタルヘルス、代償不全糖尿病など9つのカテゴリーに分類された。

総死亡率は、標準化死亡率(Standardised Mortality Ratio, SMR)を使用して、その後個別に心臓病、脳血管疾患、および癌を使用して全国の死亡率と比較された。

【結果】

・2型糖尿病(n = 16,643)のSMRが145(95%CI 139〜152; p <0.01)で2,116の死亡があった。

・SMRはすべての年齢層、特に若い年齢層で100を超えていた(p <0.01)。

・SMRは女性で一貫して高かった(p <0.01)。

・心臓病のSMRは、65歳未満のすべての年齢層で、男女ともに100より有意に大きかった(p <0.05)。

・糖尿病の罹患期間に関連した死亡原因に違いは認められなかった。

・最も一般的な死因は癌(27.8%)で、その後心臓病(24.1%)だった。

・癌による死亡のSMRは、女性で有意に上昇した(120, 95%CI 104〜137; p <0.05)。

【結論】

本研究では、2型糖尿病における死亡リスクの増加が確認され、心血管系危険因子が積極的に治療されている場合、癌が死亡の原因においてより重要になることが示唆されている。

糖尿病の合併症としての癌について、今より大きな考慮を払うべきだろうか?


【コメント】

アブストのみ。

スコットランドのエアーシャとアランを中心とした人口ベースのコホート研究。

治療選択肢が増え、治療の有効性が向上してきている現代において、糖尿病性血管合併症はさほど問題ではなくなってきているのかもしれない。

がん治療の有効性も年々向上してきていますが、まだまだ研究が必要な部分ですね。遠い未来の話かもしれませんが、そのうち、原疾患や合併症で死亡することはなくなるかもしれませんね。

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