クラビット®️が3回服用から1回服用に変わったのは何故ですか?(Open-semi-RCT; )

論文1:Levofloxacin 300 mg Once-daily versus Levofloxacin 100 mg Three-times-daily in the Treatment of Respiratory Tract Infections in Elderly Patients

Mita Y et al.

Kitakanto Med J 2003; 53; 251-255

PMID: 未

【背景・目的】

クラビット®️(レボフロキサシン, LVFX)は、(西暦2000年頃では)新規に合成されたキノロン系抗菌薬である。

アメリカや他の国では呼吸器感染症に対して、レボフロキサシン500 mg/日の用量で1日1回投与するレジメンの有効性が報告されているが、日本ではほとんど使われていない。

【方法】

本試験は、ランダム化、パラレルグループ、オープンラベル、多施設共同で実施された。試験参加者は呼吸器感染症にかかった高齢者、LVFX 300 mgを1日1回 7日間 と LVFX 100 mgを1日3回 7日間 を比較検討した。

試験実施期間は2002年2月から2003年3月、明らかな呼吸器感染症を患った計63名が試験に組み入れられた。

【結果】

利用可能なデータは63例中の49例だった。

臨床的治癒率は、LVFX 300 mg群で76%(19例/25例)、LVFX 100 mg群で83.3%(20例/24例)だった。

全体的な臨床治癒率および薬物による有害反応の発生率は両群間で同様であった。

【結論】

呼吸器感染症の高齢患者において、LVFX 300 mg 1日1回投与は、LVFX 100 mg 1日3回投与と比較し、有効性および安全性に差が認められなかった。

論文2:In vitro血中濃度シミュレーションモデルを用いたStreptococcus pneumoniaeおよびEscherichia coli耐性化防止のためのlevofloxacinの至適投与法の検討

神田ら

日化療会誌 57 (1): 1-14, 2009

PMID:

目的・方法

LevofloxacinLVFX)の用法・用量を耐性化抑制の観点から検討する目的で,in vitroシミュレーションモデルを用いて本薬のヒトにおける血中濃度を再現し,Streptococcus pneumoniaeおよびEscherichia coliに対する殺菌効果および抗菌薬作用後の耐性菌出現の有無を検討した。さらに,キノロン系抗菌薬の治療効果および耐性化抑制に相関するPK/PDパラメータであるAUC/MICおよびCmax/MICを用いた解析を実施した。

【結果】

LVFX感受性菌(MIC≤2 μg/mL)を対象に検討した結果,S. pneumoniaeではAUC/MIC≥35.8およびCmax/MIC≥5.45の場合に,E. coliではAUC/MIC≥47.3およびCmax/MIC≥5.6の場合に高い殺菌効果およびLVFXの感受性低下ポピュレーションの出現が抑制された。すなわち,現在の海外通常用量である1500 mg単回経口投与(q.d.)の血中濃度推移では,LVFX耐性菌の出現が抑制された。一方,国内における通常用量である100 mg 13回投与(t.i.d.),海外の尿路感染症における通常用量である250 mg q.d.,および250 mg 12回投与(b.i.d.)ではMIC12 μg/mLの一部の菌株でCmax/MICのターゲット値を確保できず,抗菌薬作用後にLVFXに対する感受性が1/81/2に低下した菌のポピュレーションが出現した。これらの耐性機作を解析した結果,標的酵素のキノロン耐性決定領域のアミノ酸にキノロン耐性に関与する置換を1カ所獲得したこと,あるいはキノロン排出ポンプが発現亢進されたことが要因であることが示唆された。

【結論】

以上の成績から,LVFX 500 mg q.d.投与は,耐性化抑制の観点から100 mg t.i.d., 250 mg q.d.および250 mg b.i.d.と比較して,より効果的な用法・用量であることが示唆された。


【コメント】

アブストのみ。

今更感満載ですが、クラビット®️分2〜3が、分1投与に変更となった理由を検索してみました。

さて、論文情報によりますと有効性については大差なく、耐性菌の発生率が低いことから分1(1日1回)投与になったとのこと。またレボフロキサシンは濃度依存的に抗菌作用が変化することから、AUCがより高くなる分1投与が理にかなっている。

日進月歩ですよね〜

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